- 沖堤防でのシーバス釣りをロジカルに展開したい
- シーバスゲームを自分の頭で考えて、組み立てられるようになりたい
- ルアーローテーションの考え方を知りたい
この記事では上記のような沖堤防での戦略やルアーローテーションの考え方に関するお悩みを解決します!
近年のSNSやYoutubeなどでは基本的なテクニックに関するものは多いですが、本質的な戦略の組み立て方についての内容は少ないと感じています。
そこでこの記事ではルアーローテーションやポイント選定などの戦略を組み立てるための考え方をまとめました!
沖堤防でシーバスを釣るにあたって、基本的な装備やテクニックは身につけたけどさらにレベルアップしたいという方はぜひご確認ください!!
沖堤防の基本的なテクニックについてまとめて知りたい方は、下記の記事をご確認ください!
潮流を把握することが最重要ポイント!
シーバスフィッシングにおいて最も重要なことは何かと聞かれれば、迷わず「潮流」と答えます!
近年はYoutubeなどのメディアではルアーのプロモーションもあって、バチパターンやハクパターンのように「ベイトフィッシュ」に焦点が当てられることが多く、潮流についての情報が少ないと感じています。
しかし沖堤防においては、潮流を把握することが完全にゲームの中心になるため、理解を深めていくことが必須になります。
なぜ潮流を把握することが重要なのか
シーバスというのは流れが発生しているところ、そして流れが変化するところに着く魚です。
これは河川や磯、運河でも共通ですが、沖堤防にはストラクチャーや地形変化も乏しいことが多いので、特にその重要度が上がります。
潮流を把握するための方法
潮流を把握するためのポイントは以下の3点です。
①潮の流れている方向、②潮の流れているレンジ、③潮の流れているポイント
また潮流を探るためにはスピンテールジグを使うことがオススメです。
理由はブレード部分で水の抵抗を感じやすいことと、バイブレーションのような振動が少なく、純粋に潮流を感じやすいからです。
また潮の流れについては風や潮の満ち引きが関係していますが、厳密になぜ変化や強弱が生じるのか分からない部分があります。
しかし理由は分からなくとも、ルアーを通じて直に流れを感じていけば、そこから自分だけの情報を集めることができ、これをもとにシーバスゲームを組み立てることができます。
①潮の流れている方向の把握
まずは潮がどの方向から、どの方向に向けて流れているのか把握しましょう。
把握するためには自分の立ち位置からルアーを左右に投げます。
例えば潮が自分の立ち位置から見て右から左に流れている時を例に考えてみます。
その際に右に投げた時よりも、左に投げた方がリトリーブした時に重さを感じるはずです。
このようにルアーを左右に投げ分けることで潮の流れている方向を探ることができます。
また流れを探る時以外の、通常のルアーを投げる方向は、潮下方向(ダウン方向)が基本です。
理由としては潮下に投げた方が、リトリーブ開始時のラインテンションがかかり、立ち上がりにもしっかりルアーが泳ぐからです。
②潮の流れているレンジの把握
次に潮の流れている深さ、レンジを把握することが重要です。
潮は全てのレンジで均等に流れているわけではありません。
例えば風が潮の流れと逆に吹いている時などは、風で表層の潮の流れが抑えられて、底潮だけが流れていることがよくあります。
潮が流れているレンジを把握することでルアーセレクトや攻め方を色々考えることができます。
③潮の流れているポイント
沖堤防の中でも全部の場所が同じように潮が流れているわけではなくて、ポイントによって潮の流れ方が異なります。
潮の流れがポイントにより異なる要因は、先端部分で異なる流れが交わる・地形の変化、後は一時的なものとして船が通った後の流れなど様々です。
潮の流れているポイントを見つけるのに最も重要なのは潮目です。
潮目があるかないか、岸に寄っているかどうかは最重要ポイントです。
また岸にゴミやサラシがある部分などは、岸側に流れが当たっている・寄っている可能性が高いです。
潮流は時事刻々と変化する!!
潮流は当然潮の満ち引きの影響を受けますから時事刻々変化します。
上記3つのポイントを心掛けながら、常に潮流を把握するようにしましょう。
潮流の変化を感じとったら、それに合わせて戦略を変化させることで釣果を伸ばせる可能性が高まります。
潮流を把握して戦略を組み立てよう!
潮流を把握したら、その情報を中心に戦略を組み立てて行きます。
100%正しい答えはないですが、打ち手を漏れなく網羅することが重要です。
下記のように色々試してみて、その日のヒットパターンを見つけることで釣果を伸ばすことができます!
流れの強いところを直撃する
最も基本的な戦略は潮の流れが強いところに、ルアーを通すことです。
例えば表層は流れていないけど、底潮が流れているならボトムを攻める。
手前は流れていないが、沖は流れているならロングキャストして攻めるなどのパターンがあります。
またランガンしていくとルアーの引き抵抗が重くなるポイントが所々現れることがあります。
地形変化や風などによって流れの強弱が生じていることがあるので、ルアーの引き抵抗が重くなるところは重点的に攻めましょう。
あえて流れの緩いところを攻める
ヒラマサのキャスティングなどをやっていると分かるのですが、底潮が流れている時は、魚があまり潮の流れていない表層でトップウォータールアーなどに反応することがあります。
それは潮で魚が巻き上げられてそれをヒラマサが食うためだということを、仲のいい漁師さんから聞いたことがあります。
沖堤防でも底潮が効いた時に、魚が上ずったという経験を何度もしているので、流れているところだけを攻めるのが必ずしも正解ではないことは抑えてください。
また別のパターンとして、沖が潮が流れていて、手前が流れていないという場合に、手前でバイトが集中することがあります。
こういう場合は三度底やミッドダイバーのミノーなどで、手前までしっかりレンジを入れて引くことで、バイトを伸ばすことができる場合があります。
流れの変化を攻める
流れが変化しているところを重点的に攻めることも重要です。
堤防の角などの流れの変化は定番ですが、潮の流れているところと流れていないところの境目も狙い目です。
例えば表層とボトムで流れが違う場合は、その境目をリフトアンドフォールで誘うこともあります。
また流れの変化は潮目で確認できる場合もありますが、潮目に対してのアプローチを色々変えてみることも重要です。
例えば潮目を横切らせる・潮目の変化に添わせるなど、潮目に対するルアーを通す角度を変えることが有効なケースもあります。
常に流れの変化を感じることで、重点的に攻めるところと、そうでないところを判断しやすくなります。
流れの寄っているところを攻める
上で述べたように、沖堤防の中で潮目などで流れが寄っている場所を見つけられることがあります。
潮目までルアーが届かなかったとしても、出来るだけ近いところを重点的に攻めることも多いです。
流れの寄っている部分では岸壁にシーバスが寄っていることも多いので、重点的に攻めましょう。
ルアーチョイスとローテーションの基準について
狙った所をきっちり引けるルアーを選ぶのが第一基準
どのポイントをどのレンジを攻めるかは、上記のように潮の流れを中心に組み立てますが、狙った所をきっちり引けるルアーを選ぶことがまず第一です。
ミノーではボトムは攻めにくいですし。メタルバイブでは表層は攻めづらいなどのルアーごとの特性があります。
沖の潮目を攻めたい時などは飛距離の出るメタル系ルアーを使うなどもあります。
また同じルアーでも重さを変えることで、引くレンジを微妙に調整できます。
スピンテールやメタルバイブなどの重さの調整はよく行う手段です。
ルアーを狙ったところを通すことは、天候が荒れていたり潮が走りすぎたりしていると意外と難しかったりします。
攻めたいポイント・レンジを今使っているルアーでちゃんと引けているかは、常に意識しましょう!!
スピード・軌道でルアーを変えていく
次に考えるのは同じポイント・レンジでも、ルアーのスピードと軌道を変えることです。
まずルアーのスピードを色々試すことが重要なのですが、ルアーのスピードごとに適しているルアーがあります。
例えばメタルバイブはファストリトリーブに適していますし、スローに探るにはVJやスピンテールがやりやすかったりします。(同じルアーでもどちらにも使えるものもあります)
- ファストリトリーブに適している ➡️ メタルバイブ
- スロー巻きに適している ➡️ VJ、スピンテールジグ
加えてルアーの軌道も意識しましょう。
リフトアンドフォールやルアーの種類などを変えることで、同じレンジでもルアーの軌道を変化させてみることが有効な場合もあります。
ミノーだと手前まで直線的にルアーを引けますが、メタル系ルアーだと斜めの軌道になるのでルアーによる軌道の違いもルアーローテーションの基準になります。
アピール力の強弱でルアーを変えていく
また意外と見落とされがちなのかルアーのアピール力の強弱です。
ウォブリングが強い、大きいなどはアピール力の強いルアーの要素です。
一方シンペンやワーム、小さいルアーなどは弱いルアーといえます。
またワームのダートやジャーキングなどは移動幅も大きので、比較的アピール力が強いアクションになります。
アピール力の強弱を意識することで、周りのアングラーがVJなどでスローで弱い釣りを展開している時に、自分はあえてメタルバイブで早巻きで強い釣りを展開することで一人だけバイトを出せることもあったりします。
- アピール力の強いルアー
➡️ バイブレレーション、ウォブリング系・ジャーク系ミノー、ダート用ワーム - アピール力の弱いルアー
➡️ VJ、スピンテールジグ、ローリング系ミノー、シンペン
この考え方は、バス釣りの田辺哲男氏が「強弱理論」として提唱している内容をアレンジしたものです。
シーバス釣りにも大いに役立つ考え方です。
下記書籍に詳しく書いてありますのでぜひご覧ください!
攻め方が単調にならないように、色々試そう!!
何も考えていないと、どうしても一定のレンジ・軌道・スピード・強弱で釣りをしてしまいがちになります。
色々変化させるのは手間もかかりますしね。
しかしこの基準を目安にルアーをローテーションさせることで、その日の当たりパターンを見つけれる可能性が高くなります。
潮の流れを中心にポイントを絞り込み、そこに様々なルアーを通していくことでこれまでの釣りに何倍も深みが出てきます。
また沖堤防でおすすめのルアーは以下で解説していますので、ぜひご覧ください!
ランガンは重要
沖堤防において先端部分など、よく釣れる特定の場所は確かにあります。
しかし釣果を伸ばしているのは1箇所で粘らず、先端以外をランガンしている人であることも多いです。
潮が流れている・流れが寄っている・流れが変化しているのは先端以外なこともあるので、広く探ることが重要です。
またランガンすることで、その日打たれていないフレッシュな魚を見つけることができます。
ランガンするために装備を整えることが重要
しかしいざランガンしようと思った時に、最大の障壁となるのが装備です。
ランディングネットやルアー、食事などをどのように持ち運ぶかをらあらかじめ準備しておかないと、動きながら釣りをするのが難しくなってしまいます。
沖堤防の規模にもよりますが、私のおすすめ装備は、ドカットなどで一箇所荷物を置く拠点作っておいて、釣りをする際はネットやルアーなど最小限の装備で動くというスタイルです。
沖堤防という陸から離れた空間のためリスクは低いかと思いますが盗難の可能性はありますので、貴重品などは常に持ち歩くか、そもそも持って行かないようにしましょう。
ランディングネットの持ち運び方など沖堤防のオススメ装備については、以下の記事で詳しく解説しています!
ファイトの重要性
沖堤防で魚がバレやすい理由
エラ洗いをした時に足場の高い沖堤防では、魚の口とからラインが真っ直ぐ出てしまいます。
このことにより、ルアーがラインに引っ張られて口の外に放り出されやすくなります。
足場の低いところであれば、ロッドを倒して魚の口に対してラインに角度をつけて対処することができますが、沖堤防ではそれがやりにくいです。
もう一つは魚の真下へのツッコミです。
魚が離れた状態で走った場合はラインの伸び、たわみである程度ショックを吸収することができます。
しかし沖堤防は足元でも水深があるので魚が真下にツッコミます。
その際はラインが出ていないのでショックを吸収しにくく、口切れになどによるフックアウトが頻発します。
バラシへの対処法
バラしに対処する方法が、ロッドを曲げすぎないこと➕手前にきたらドラグを緩めること、そしてレバーブレーキの使用です。
ロッドを曲げすぎると魚が浮いてしまい、エラ洗いにつながります。
そのため鋭く合わせた後は、ロッドを寝かした状態で軽く曲げながら、リーリング主体で寄せてくることが重要です。
そして手前に寄ってきたらツッコミによる口ギレを防ぐためにドラグを緩めましょう。
またエラ洗いを防ぐためにロッドを下げた状態で魚をコントロールしましょう。
また魚を自分の真下に置くように横移動することで、ロッドが曲がりやすくなるのでショックを吸収しやすくなります。
ただ、手前のツッコミに対してはやはりレバーブレーキが最強です。
レバーブレーキであれば魚が下に走った瞬間にスプールを逆回転になることで、テンションフリーになり魚が止まります。
レバーブレーキは高くて入手が大変だと思いますが、ファイトにおいてはやはりメリットが大きいのでぜひ了解を検討してみてください。
おすすめのレバーブレーキリールなどは以下の記事で詳細に解説しています。